用語集
拒絶査定
特許庁の審査官が、特許の出願内容を審査し、特許にできないと判断した場合に出される査定です。
拒絶査定が出た場合には、拒絶査定不服審判で争うことができます。
拒絶査定不服審判
拒絶査定(特許にしないという特許庁の審査官の判断)に対して、なっとくが行かない場合に、その拒絶査定をひっくり返す ことを目的とする審判です。
裁判に例えれば、地裁(審査)で負けたので、高裁(審判)で争うというようなイメージです。
なお、審判の結果に不服の場合には、知的財産高等裁判所で争います。
区分
特許庁に商標を登録するときの料金計算用の単位みたいなものです。
特許庁では、商品やサービスを第1類から第45類という45種類の区分に整理しています。
例えば、第1類という区分に含まれている商品は、1個だろうが、複数あろうが料金は変わりません。
小売商標制度
小売業者や卸売業者のための制度です。

もともと、この制度が入る前の商標法では、デパートの店員さんたちが着る制服やショッピングカートに、ロゴなどを付与することは、厳密に言うと保護されていませんでした。

また、包装紙にロゴを付ける行為を保護するためには、売っている商品すべてに商標権を取る必要があるなど、コストが非常にかかるものでした。

小売商標制度を利用すると、一つの区分で、多くの商品を販売する小売業を保護することができます。
商標権侵害
難しく言えば、権限なき第三者が登録商標または、登録商標に似た商標を使用することをいいます。

簡単に言うと、勝手に他人の登録商標や登録商標に似た商標を使用ことが侵害になります。

例えば、自分のサイトがナイキに関係すると誤解されそうな態様で、ナイキのロゴを勝手に自分のウェブサイトに表示して、 そのサイトで靴を販売していると商標権侵害となったりします。
商品の類否
商標権は、自分の登録商標に似た商標を使用することを禁止することができます。
また、他人の登録商標に似た商標は登録することができません。

では、似た商標とは何でしょうか?
似た商標とは、商標(プランド名や、商品名)が同じ場合、商品やサービス(役務)が同じか似ているもの、または、商標が似ている場合、商品やサービスが同じものを言います。

そして、商品の類否とは、似ている商品か、否かを判断することです。
商標を登録する際には、特許庁の類似群コードに基づいて、商品やサービスが似ているか判断されます。
裁判の際には、個別具体的に判断されます。
審理
拒絶査定不服審判などの審判で、審判の基礎となる事実関係や法律関係を明確にするために、審判でなされる一切の取り調べのことです。
専用使用権
商標権のライセンスの一種で、専用使用権を持っている人は、その専用使用権の範囲においては、自由に使え、他人に対して使うなと言えるようになります。

なお、専用使用権を持っていると、その範囲においては、商標権者に対しても使うなということができます。
特許査定
特許庁の審査官が、特許の出願内容を審査し、登録を認めるときに出す査定です。
マドリット協定議定書
マドリット協定議定書は、商標に関係する国際条約の一種です。
正式名は「標章の国際登録に関するマドリッド協定の1989年6月27日にマドリッドで採択された議定書」で、よく「マドプロ」と省略されます。

この「マドプロ」の仕組みを使うと、一回の手続きするだけで、多くの国において同一の内容について保護が受けられるようになります。
みなし取り下げ
特許の出願申請をしてから、3年の間に審査請求をしない場合、その特許出願を取り下げたものとして、扱われることです。
ライセンス
他人の特許権や商標権を使うための契約や、
他人に特許権や商標権を使わせる契約のことを言います。

ライセンスは、特許法や、商標法では以下の言葉で言われることもあります。

特許法:通常実施権(特許法78条)や、専用実施権(特許法77条)
商標法:通常使用権(商標法31条)や、専用使用権(商標法30条)
ライセンス交渉
他人の特許権や、商標権を使うための交渉や、自分の特許権や商標権を使わせるための交渉のことです。
特許部や、知財部の腕の見せ所とも言われています。
類似群コード
特許庁が商品が似ているかどうか簡単に判断するために作ったコードです。
同じ類似群コードであれば、商標の登録申請の際、特許庁では似ていると判断されます。

例えば、泡盛の類似群コードは、28A01です。また、みりんの類似群コードは、28A01です。
よって、泡盛とみりんは類似します。

また、類似群コードは、区分とは関係ない部分もあり、複数の区分間で同じ類似群コードを持つ商品がある場合があります。

例えば、第7類の家庭用電気洗濯機、第8類の電気カミソリ、第9類の電気式ヘアカーラー、第10類の家庭用電気マッサージ器、第11類の家庭用電熱用品類、第16類の電気式鉛筆削り、第21類の電気式歯ブラシは、同じ類似群コード11A06です。